クイックアクション技術
技術と特徴
クイックアクション技術は、解熱鎮痛成分イブプロフェンに、吸収を速める酸化マグネシウムを安定的に同時配合することで、イブプロフェンの速い溶出を実現したエスエス製薬独自の技術です。クイックアクション技術は解熱鎮痛薬のEVシリーズの一部製品や総合感冒薬のエスタックに活用しています。
研究の歴史
イブプロフェンと酸化マグネシウムは混合すると配合変化を起こすことがあり「配合注意」とされている成分で、同時配合が非常に困難でした。そこで、エスエス製薬では、独自の顆粒(SDS顆粒)※を用いたクイックアクション製法を開発し、日本で初めて総合感冒薬での同時配合を実現しました。酸化マグネシウムには胃粘膜を保護する作用があり、その結果、速い溶出性と胃粘膜保護作用の両方を可能にしました。イブプロフェンはpHが高い方が溶出しやすいことが知られています。錠剤が崩壊した後、SDS顆粒内に水分が侵入し、すみやかに顆粒が膨潤します。このとき、SDS顆粒内の酸化マグネシウムがイブプロフェン周囲のpHを高め、イブプロフェンの速い溶出性を実現できました。
- Swellable Dynamic system(膨潤性放出技術):配合成分をそれぞれ別々に高分子三次元網目構造に取り込み、各成分が接触しないように分散させる顆粒。
クイックアクションプラス製法
従来のクイックアクション製法に「錠剤SDS顆粒の崩壊スピードアップ」の製剤工夫を加え、イブプロフェンの溶出がさらに速くなりました。
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独自の「クイックアクション製法」
イブプロフェンとは:つらい頭痛やどの痛み、発熱に優れた効果を発揮する成分ですが、水に溶けにくいため、胃の中で溶け出すのに時間がかかるという性質があります。イブプロフェンの研究については「イブプロフェンの研究」をご覧ください。
関連する研究発表など
2009年 「速溶性イブプロフェン製剤のヒトでの吸収動態」
研究の目的など
「痛み」への対応は、過去から医薬に携わる者が取り組んできた大きな課題です。
一般的な痛みの一つである軽症例の頭痛治療は、慢性頭痛の診療ガイドラインでもOTC医薬品で対処可能であるとされており、実際、多くの生活者がOTC鎮痛薬を使用しています。頭痛に悩む生活者が鎮痛薬に望むことは「速く効くこと」、「よく効くこと」であり、頭痛に対処し、生活者のQOLを改善することを目指して、新たな製剤を開発しています。
イブクイック頭痛薬DX
- 身近な頭痛とその原因
- 頭痛のはなしとイブクイック頭痛薬DX Part1頭痛のはなし
- 頭痛のはなしとイブクイック頭痛薬DX Part2イブクイック頭痛薬DX
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関連する医療関係者向け教育コンテンツ
詳しくは「医薬関係者の方へ」にて
MAT-JP-2500647-1.0-02/2025
最終更新日:2025.02.28